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自分らしさを支える「アピアランスケア」の研修を受けて
2026.02.16

自分らしさを支える「アピアランスケア」の研修を受けて

先日、がん患者さんの「アピアランスケア」に関する研修に参加してきました。
「アピアランス(Appearance)」とは、外見や見た目のこと。
がん治療における抗がん剤の副作用による脱毛、肌の変化、手術の傷跡など、外見の変化に伴う「心の苦痛」を和らげるケアについて、深く学んできました。

なぜ今、見た目のケアが大切なのか?
昔の抗がん剤治療は、吐き気や痛みなどの副作用が強く、一日を過ごすだけで精一杯という状況も少なくありませんでした。しかし今は、副作用を抑える薬が進歩し、仕事を続けながら治療することが可能な時代です。
研修の中で、講師の方がこんな質問をされました。

「もし無人島に行くとしたら、お化粧や髪を整えますか?」

受講者全員の答えは「いいえ」でした。
見た目の悩みは、社会の中で生きているからこそ生まれるもの。変化した外見を受け入れることは簡単ではありませんが、どう折り合いをつけて、その人らしい生活を送れるか。そこを支えるのが看護師の役割だと改めて実感しました。


ウィッグの価値は値段ではない
研修では、実際に12種類のウィッグを見比べるワークもありました。 一番高いものは30万円、手頃なものは3,000円。全員でどれが高級品かを予想しましたが、正解者はたった1人。人毛、人工毛、ミックス毛などの種類もありましたが、見た目や触り心地だけでは値段の差はわかりませんでした。
「値段が高い=良いもの」ではなく、ご本人がそれを「似合う」と感じ、笑顔になれるかどうかが一番大切なんだと学びました。

「すぐに解決」の前に、想いを聞く
例えば、患者さんから「家でも使える手頃なウィッグが欲しい」と言われたとき。 私たちはつい、すぐに通販サイトなどを紹介したくなります。
でもその前に、「どうして家の中でも着けたいと思われたのですか?」と理由を伺う。 急な来客が不安だからなのか、鏡に映る自分に落ち込むからなのか……。その背景を知ることで、提案できるケアの形も変わってきます。

医療者として一歩引いた視点を持ちつつ、患者さんの心に寄り添える訪問看護師でありたいと思いました。

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